今後の農業を支える一つに

あなたは東京都内に農地が存在していることをご存知でしょうか?
閑静な住宅街に農地が存在しており、美味しい作物を栽培している農家さんも複数存在しています。
現在はこのような都市型農業がこれからの農業を支えていく一つになることは間違いありません。

衰退していった都市型農業

現在は都市部で農業を営んでいる農家さんの数は限られていますが、昔はたくさんの農家さんが存在していました。
しかし都市部の開発が勧められ、土地の価格が急騰したことで農地を維持管理するのが難しくなったことや生産する作物の価格と採算が合わなくなってきたことなどを理由に離農を余儀なくされる農家さんが続出したことから、現在のように都市部の農家さんが激減したのです。

現在では限られた存在になっていますが、今後は都市型農業の可能性はどんどん広がっていくと期待されています。
現在の日本は食料自給率が低下の一途を辿っており、食材の多くを輸入に頼っている現状があります。
輸入される食材は価格が安いことが魅力とされていますが、安全性の面ではかなり信頼性が低いものが多いです。
大量生産をするために遺伝子組換えを行ったり、大量に化学肥料や農薬を散布したり、長旅を終えて日本に辿り着くまでに腐ることがないように防腐剤を添加したり…など安全性に不安を感じる部分をあげていくとキリがないくらいに怪しげな食材が輸入されており、いつの間にか消費者の体に取り込まれてしまっているのです。

このように安くても安全性に不安がある食材と、多少お値段が張っても安全に口にできる食材が並んでいた場合、消費者はどちらを手に取ると思いますか?
もちろん安さを重視するという方もいますが、食の安全が叫ばれている現在は高くても安全性を重視したいという方が圧倒的に多いのです。

顔の見える農業

都市型農業が今よりも活性化することで、自分の身近な所で生産されたものを安心して口にできるという、本来あるべき農業の姿が成立します。
特に都市部に住んでいる方は食の安全に関しては敏感に反応するため、自分が住んでいる近くでこんなに素晴らしいものが生産されているという事実を知ると喜んで手に取ってくれるものです。
消費者が積極的に都市型農業で生産されたものを購入してくれるようになると、採算が合うような生産体制を整えることができるようになるため、都市型農業の未来も明るくなってきます。

都市型農業の形が全国展開されることで、地産地消の動きが加速して積極的に自分の近くで生産されたものを消費するようになって、安い輸入品に負けない流れが確立できるはずです。
このようになるのがこれからの農業の理想とも言えるため、都市型農業が更に発展して安全性の高い作物をアピールしてもらいたいものです。