地域ブランドとは何か

地域ブランドとは?

そもそもブランドというのは、他の類似商品との差別化を図るためのイメージや銘柄、商標といったものです。
ブランドに対する認知度を高めることによって、より多くの人からの信頼や愛着を持ってもらえるのがメリットです。
そのため、多くの企業は自社そのもの、もしくは製品のブランド力を高めるためにさまざまなプロモーション活動を行っています。

その点を踏まえて、地域ブランドというのはそれぞれの地域の魅力や特性を発揮した商品やサービス、また地域そのものを指しています。
経済産業省では地域ブランドについて、商品やサービスをブランド化する、もしくは地域イメージをブランド化することによって、地域の外から人やお金をそのエリアに流入させる効果をもたらすと述べています。
こうした効果を生み出すためには、地域そのものについてのイメージを向上させると共に、地域発信の商品やサービスの認知度を同時に高めていく必要があります。
どちらの面でも、ブランド化を推し進めることによって始めて地域ブランド化がなされていくわけです。

こうすることで単に観光客が一時的に訪れるだけでなく、地域の魅力を多くの人が知るようになり、そこに住みたいと考える人が出てくるようになります。
結果として地域が経済的にも発展しますし、地元住民が自分たちが住んでいる場所を誇りに思い愛着を持てるようになるのです。

地域ブランドを成功させるためのステップ

こうした地域ブランド化を成功させるためには、まず現状を把握することが重要です。
今の地域の知名度やイメージ、地域外の人が購入してくれる商品やサービスがあるのかといった点を分析するわけです。
こうすることで、現状での地域に対する評価を客観的に行います。
その上で、どこの面が弱いのか、もしくはどのポイントを強調することで効果的なアピールができるのかを探れるようになります。

こうした分析をベースとして、まずは地域ブランド化を進める目的をはっきりとさせます。
どんなメリットがあるのかということを地域の人が共有することで、強い動機付けを得られます。
そして、ブランド作りに欠かせないコンセプトを決めます。
地域にある魅力や他の場所にはないもの、より優れた品質を持つものなどをピックアップしてコンセプトを作っていくわけです。

実際に商品やサービスの開発や製造をしていきますが、この際にはお客様がどんなものを求めているかを知る必要があります。
また、商品のネーミングやパッケージなどもコンセプトに合ったデザインにします。
必要に応じて商標などの知的財産権の登録をすることで、ブランドを守れるようになります。
こうした準備を進めたら、販路を作りプロモーションをしていきます。
売れる商品が出ていたらそれをメインとして地域ブランドを守り、より品質を向上させるための行動を続けていきます。