一昔前とは変わってきています

昔は農家にだけは娘を嫁がせたくないという人が多かったほど農家の嫁は人気がなく、深刻な嫁不足に陥っている地域が多かったものです。
最近は農家の嫁に対する考え方が変わったのか、しっかり嫁をもらって幸せな家庭を築きながら農業を頑張っている家庭が増えています。
今までとこれからの農家の嫁は、果たしてどのような違いがあるのでしょうか。

従来の農家の嫁

今までの農家の嫁のイメージはとにかく一日中働き詰めというイメージが強かったものです。
昔から主婦は家庭を預かるものだというイメージが強かったのですが、農家に関しては人手が足りないので一家総出で農作業に従事しており、嫁も例外ではありませんでした。
家事をこなしながら子育てを行ない、農作業も行うという一人何役もこなしているため、オシャレをすることも忘れてしまうほどで、真っ黒になるまで日焼けをしたり髪の毛がボサボサになってもお構いなしで過ごしていると自分が女性であることすら忘れてしまうほどでした。
農家は二世帯、三世帯で暮らすのは当たり前のようになっていて、旦那の両親やその親族などとの生活がとても窮屈に感じられるという方も多かったのです。

農家の嫁とはこのような生活を強いられるものだというイメージが定着していたので、絶対に農家の嫁にだけはなりたくないという女性も多かったです。

現在、将来の農家の嫁

現在の農家の嫁についても旦那などの家族と一緒に農作業を行っている方もいますが、女性ならではの発想を活かした経営を重視して縁の下の力持ち的な存在になっている方が増えています。
ここ数年で六次産業化を目指す農家が増えてきたことが大きな影響を与えているのですが、独自に自分たちで育てた作物を直接消費者にお届けして喜んでもらいたいと考える農家が急増しているのです。
そこで活躍するのが農家の嫁で、主婦という立場で世の中の消費者からどのような作物が求められているのかをリサーチしながらニーズに合ったものを提供できるように工夫しています。
自ら商品化するために必要なアイデアを考えたり、販売先を確保するために新たな顧客を開拓したりと様々な方法を駆使しながら農家の嫁という立場を守りつつ、農家の家族経営を行っているのです。

昔のように生活のためだけに農作業を行うというよりも、楽しみながら農作業を行ないつつ自分たちの育てた作物を販売する方法を考えているという方が増えています。
このような動きが活発になることで農家の嫁に対する意識が変わってきており、自ら農家の嫁になりたいと志願する方も増えているのです。
これからも農家の嫁に率先して頑張ってもらい、日本の農業を牽引してもらいたいものです。