西日本最大級のスマート農業ラボがオープン

西日本最大級の施設概要とコンセプト

2022年7月、兵庫県神崎郡神河町にある旧越知谷小学校敷地内に「スマート農業ラボ」がオープンしました。
この施設は関西・中国地方を含めた西日本エリアで最大級の規模を誇ります。

スマート農業ラボが目指しているのは、農家の収益率向上をサポートすることです。
そのために、農業従事者および新規参入希望者を対象として数多くの展示を行うことに加え、スマート農業に関する多様なセミナーを開催しています。
例えば、JAS規格に関する講習会や、ドローンを活用した農作業の進め方などに関するセミナーは毎回好評を博しています。

また、冬季にはスマート農業ラボの敷地内で行う1泊2日の研修などもあり、スマート農業に関して集中的に学ぶことが可能です。
これらセミナーや研修を担当するのはいずれも農業に関する豊富な経験と知識を持つスペシャリストなので、疑問を感じたらすぐに尋ねてみると良いでしょう。

神崎郡に新設されたスマート農業ラボでは「儲かる農業」というコンセプトを前面に打ち出しており、そのベースとなるドローンやソーラーハウスのほか、完全自動の農業トラクターも展示されています。
これらの装置を使ったデモンストレーションも見ることができるので、実際に導入した場合の有用性を確認しやすいことでしょう。

スマート農業ラボが推進するスマート農業とは

スマート農業とは、IoT(Internet of Things)を活用して農作業の効率化を行い、少人数・省エネルギーで高収益を目指すという新たな農業スタイルのことを指します。
最近では、農業施設や管理業務におけるインターネットとの接続に加えて、AIとの連携や便利なロボットを導入したプロセス全般も含まれるようになっています。
ただ、こうしたITもしくはICTに関して、十分な知識を持っているという農業従事者はそれほど多くありません。
そこで、スマート農業の便利さを伝え、スムーズな導入をサポートするというのがスマート農業ラボの狙いなのです。

スマート農業を導入することに伴うメリット

スマート農業の持つ大きなメリットは、「農業の技術継承が容易」という点です。
すべてのプロセスをデータ化し、AIと連携させることにより、これまでの知識や経験を分かりやすく次の世代へと伝えることができます。
これは後継者不足に悩む多くの農家にとって、望ましいポイントでしょう。

もう1つのメリットは「環境に優しい農業」という点です。
AIによる分析データを活用することで、化学肥料や殺虫剤などの使用料を大幅に抑えることが可能となります。
ですから、水質や土壌をより良い状態に保つことができるのです。

また、作物の品質向上という点でもスマート農業はプラスに働くことでしょう。
こうした点をスマート農業ラボでは分かりやすく学び、体験することができるのです。