播種の種類

播種という言葉について、農家以外の人はあまりピンと来ない方も多いのではないでしょうか。
播種というのは、簡単にいえば種まきのことを言います。
それでは、一般の方でも家庭菜園をする際に知っておくと便利な、播種の種類についてまずは幾つか紹介します。

最初に紹介するのは「点まき」と呼ばれる播種の方法についてです。
これは、野菜株を育てる場所について事前に決めておき、その場所に対して点々と密集させて播種を行う方法のことを言います。
一つ一つの種の間隔が等間隔というわけではなく、一箇所に集中して播種が行なわれるのが特徴です。

この播種の方法を行う場合、発芽をした後に、それぞれのポイントで最も育っている1株だけを残し、他については間引きを行うことになります。
点まきが適している野菜としては、バジルや春菊、ニラなどがあります。

次に紹介するのは「条播き」と呼ばれる種類の播種の方法についてです。
こちらは、種を一つづつ、一列に等間隔に播種していく形式となります。
まっすぐ植えるのが特徴で、プランターなどの狭い範囲で栽培を行う場合にも適しています。
小松菜やほうれん草などの作付けに適している播種の方法です。

さらに「千鳥撒き」と呼ばれる播種の方法もあります。
この方法は、鳥の足跡のように、左右に交互になるように植える条播きとなります。
条播きの場合、隣の作物が邪魔になってしまうような、大きく育つ作物を育てる場合に適しています。
たとえは白菜やチンゲンサイなどについては、この千鳥撒きが適していると言えるでしょう。

プロの播種の場合

上記のような播種の方法自体は、家庭菜園で行う場合でもプロが行う場合でも基本的には大きく違いがありません。
しかし、やはり大きな違いとなるのはその量と、求められる正確性です。
プロの農家として栽培を行う場合については、どうしても作付けの量が多く、かつ正確に行うことができなければなりません。
一つ一つ播種をしていくというのは、効率が悪い作業となってしまいます。

そういったプロが使用することができる農業マシンとして、野菜播種機があります。
名前の通り、播種を行うことをサポートしてくれる機材となっており、これを利用することによって播種の手間を大幅に減らすことができます。
それでは、野菜播種機を使用することによって、どのような機能が使用できるのでしょうか。

例えば、手作業の場合には一つ一つ買えなければならないトレイの取替や、沃土の充填、かん水といったような作業を自動で行ってもらうことができます。
播種を行う形式についても、アタッチメントとしてパネルを取り替えることによって使い分けることができるようになっているため、複数の作物の栽培を行っている農家でも利用がし易いものとなっています。