バインダーとは

バインダーは、主に米や麦の収穫期に使用される農業機械です。
農業機械が登場する前、収穫期は多くの人が鎌を使い手作業で刈り取りをしていました。
ガソリンエンジンを動力とし、稲や麦を往復運動する刃で刈り取りながら連続的に結束作業することができ、より効率的な収穫作業が可能になりました。

バインダーを使えば、作物の刈り取りと結束を同時に行うことができます。
自脱型コンバインの普及による使用する農家は著しく減っていますが、面積の小さな田畑や畦道の狭い場所では今なお健在です。

また、天日干しをする農家でも使われます。
自脱型コンバインと比くらべ小型軽量で価格が大幅に安いため、小規模農家で使われることが多いようです。

バインダーの仕組み

バインダーは、今日まで改良され進化してきましたが、基本的な原理には大きな変更はありません。
主に、引き起こし部(デバイダー)、刈り取り部、結束部、走行部から構成されます。
引き起こし部は、台風や長雨で倒伏している稲を引き起こして、機械で刈り取れる状態にする役割です。

そして、刈り取り部は油圧によって上下に操作しながら、バリカン状に稲を刈り取りします。
刈り取りは、脱穀に適した長さに計算されています。結束部では、ジュート紐、サイザル紐、合成ひも紐等で一定量の束に結束され、排出されます。

走行部は、1輪式または2輪式があり、装着されるタイヤには、一般的な乾田用タイヤと、湿田用タイヤがあります。
エンジンは4~6馬力程度の小馬力で、空冷4サイクルガソリンエンジンを搭載するものが一般的です。

バインダーの購入

バインダーの新品は40万~70万と高価です。ですのでバインダー購入は、中古品がおすすめです。
中古バインダーを購入するにあたっては、いくつかのチェックポイントがあります。

一つ目は、走行時間です。農機具の走行時間をみるときの目安は、馬力×100時間で考えます。
また、1,000時間を超えると不具合が出やすくなりますので、それらを踏まえて走行時間の少ないものを選びましょう。

二つ目は、メンテナンス状態を確認します。
主な箇所としては、結束用バネの弾力、搬送ベルトの摩耗、タイヤの変形、ヒビ、刈刃の破損などを確認します。
年式の古いものは、修理部品が製造中止になっている可能性もあり、注意が必要です。

三つ目は、性能と重さのバランスです。
バインダーは1輪か2輪タイプで1条~7条程から選択ができます。
広く刈り取れる機械ほど、重さがありますので扱いが大変になります。

また、広い保管場所が必要になります。
バインダーは、コンバインへ買い替える大規模農家の影響で、中古市場でも良品が多くに出回っています。

また、中古農機市場はインターネットの活用で、取引市場を広げています。
このような背景で、農機も不動産や車のように、インターネットによる中古売買が一般化してきています。