農業でも使える空調服

空調服とは

作業服にファンを搭載したものが、「空調服」と呼ばれています。
ファンが外の空気を吸い込み、体の表面を通って首元や手首などから抜ける仕組みです。

外から取り込んだ空気は体を流れる間に、汗を気化します。
そのときの気化熱によって、体の熱は奪われて、体が冷やされます。作業中の汗の量が減ることで、疲労感が軽減されますので、作業能率は改善されます。
このファンを回すためには、電源が必要です。空調服にはバッテリーも付いています。

空調服の選び方

空調服は、用途別に様々なモデルが発売されています。
空調服を選ぶにあたって、使う環境を具体的にイメージすることが選ぶポイントです。

1.服の形状
2.ファンやバッテリーの性能
3.素材の機能性
具体的には、これらを考慮して選択します。

服の形状は、長袖・半袖・ベストのタイプ別に販売されています。ファンの種類ですが、取り外しが簡単なものや、羽を取り外して水洗いできるもの等、他にも多種多様です。

バッテリーの駆動時間は、8~12時間のものが標準で販売されています。
バッテリーは、容量が大きくなるとその分、重量が重くなるので注意が必要です。

素材には、綿100%のものや、撥水性のあるもの等があります。
水を使う作業、炎天下での作業、山に入っての作業など、利用シーンに合わせて素材を選びましょう。

また、空気の通り道確保の為に、サイズは普段着ているサイズのワンサイズ上がおすすめです。
空調服と併せてインナーを使えば、半袖空調服での日焼け対策にも有効です。
フード付きは、日差しを遮るだけではなく、首や頭周りにも風が循環して涼しさを感じられます。

空調服の注意点

1.気温が高い時は、熱中症に注意
・50℃以上の環境では使用しない。
・水分はこまめに取る。
空調服を着ていると、オーバーワークが起こりやすくなります。熱中症になりやすい環境では、単独作業は避けてください。

2.洗濯時の注意点
洗濯をする時は、ファンやバッテリーなどの機器類を必ず取り外してください。
そして、服が十分に乾いてから機器類を取り付けてください。
半乾きや濡れた状態で使用すると、故障の原因になります。

チタン加工やアルミ加工などの機能性加工がされている商品は、洗濯ネットに入れて洗濯します。
また、漂白剤や蛍光増白剤配合の洗剤を避け、弱アルカリ性洗剤などを使用するなど、洗濯表示をよく確認してから、洗濯を行って下さい。

3. 使用時の注意点。
・ほこりや粉塵が飛び交う現場での使用は、ファンが動かなくなることがあります。
防塵フィルターを使用することでほこりや粉塵の吸い込みを抑えることができます。

・使用中にファンが落下して壊れる場合があります。ワンタッチ式や取り付け易いメーカーを選びましょう。
・小雨の中で使用したところ、翌日に動かなくなる場合があります。防水加工がされていない製品は、水には気を付けて使用してください。