ロシアの農業!一気に進む効率化

「黄金の秋」農業展示会で見たものは?

モスクワ市内で、「黄金の秋」という農業展示会がありました。
そこには、どんなものが展示されていたのでしょうか。

パビリオンは2つありました。
1つはロシアのもので、地元の農産物や農業関係の大企業の自社商品でした。

中でも、素晴らしかったのは、ロシアの大手化学肥料の会社であるウラカリのブース。
ブース内の壁を華やかな色を取り混ぜたバラの生花で飾っていました。
その華やかさは、目を見張るものがあったのです。

もう1つは、また違う意味で素晴らしいものでした。
ロシア各地からあつめられてであろう、乳牛、肉牛を始めとする多くの家畜たちだったのです。
何と見るからに美味しそうな牛でした。

1990年代に見られた痩せた牛の影も影も形もありませんでした。
ロシア産の牛肉がブランド牛として、世界のマーケットに姿を現すのは、時間の問題です。

ロシア最大のトマト栽培企業とは

ロシア最大のトマト栽培企業は、エコカルチャー社です。
この会社で行うトマト栽培は、大規模な温室栽培になります。

温室の中は、外の寒さとは、まるで別世界でした。
20~25℃という適温に保たれ、高い天井からは、お日様のような黄色い人工照明がトマトを照らしていたのです。
この環境だと、外がどんなに寒くても、トマトは安定して収穫できるといったところでしょう。
農業というよりは、工場に近い雰囲気です。

ここの従業員は、トマトを育てているというよりも、温室内を整備しているという感覚で仕事をしています。
まるで、工場の従業員のようです。

上記に大規模と書きましたが、その規模はものすごいものです。
その面積は50ヘクタールになります。
東京ディズニーランドのテーマパークエリア面積が51ヘクタールですから、どんな規模のものか、想像してみてください。
しかし、さらにすごいことに、建設中の新ファームはさらに広い100ヘクタールというのですから、何とも言いようがありません。

農業分野の日露経済協力について

農業分野での日露経済協力について、考えてみましょう。
希望的に考えられるのは、ロシアの小規模農家です。
こちらは、ソ連時代の集団農場の発展形態で、外国人が始めているというケースもあります。

この農家の農産物は国営のレストラン等に納められているのですが、ここに日本の農業が活用できないかと考えられなくもないです。
この農家の経営者たちは、インターネットやSNSを有効に活用していますから、連絡を取り合うことも可能でしょう。

ここに、量よりも質を重視する日本の農業の経験を活かせないものでしょうか。
様々な違いを考慮した上での農業においての日露経済協力ができれば、お互いのメリットが大きいのではないかという期待が寄せられます。