「収穫払い」OK?農家向けのクレジットカードとは

「収穫払い」OK?農家向けのクレジットカードとは

今や日本においてもすっかり定着をした感じのあるクレジットカード決済ですが、そもそもとしてそのカードを作るためには一定の審査を通らなければいけません。

やや改善をされてきてはいるものの、日本におけるクレジットカード審査は基本的に「定期収入があるか」「安定的な職業に就いているか」ということが最も評価されるポイントになっているので、仮に収入が高くても自営業者や個人事業を行っている人はなかなか審査に通りづらいということが問題になってきました。

農業という仕事も税制上では自営業者として扱われているので、公務員やサラリーマンと比較をすると職業的に不安定とみなされてしまいカード審査に通りづらいということがあったようです。

しかし自営業とはいえ農業は土地や建物を所有していることが前提となっていますし、国や地方公共団体からの補償制度もあることから職業的な安定性は低いものではありません。

実際に農業に従事している人でクレジットカードに申し込みをして農業従事者であることを理由に審査に落ちてしまうということはほぼないようです。
ただし、例えば最近に設備投資などでお金をかけてしまい前年度の収入が低くなってしまったときや、農業従事の期間が短い場合には審査に通りにくくなることもあります。

平たく言うと、一般向けのクレジットカードというのは会社員や公務員を前提に発行されているものなので、農業従事者は農業従事者向けに発行されているものを選んだ方がより確実に審査に通ることができるということになります。

農家向けのクレジットカードは既にいくつかの企業から専門に発行されており、「収穫払い」などの農家ならではの事情を勘案したしくみが取られています。

農業資材を購入するときにそうした専門のカードを使うことで、現在手持ちの現金が多くなくてもその費用をもとに農業を行い、収穫が終わった時期に確実に返済をすることができるというメリットがあります。

実際に発行されている農業向けクレジットカードの種類

農家向けのクレジットカードとして有名なものとして「CAINZ(カインズ)」と「アグリカード」とがあります。
いずれも有名な全国チェーンのホームセンターである「カインズ」と「コメリ」が発行しているもので、年会費実質無料で作物の資金繰りに使用をしていくことができるという特徴があります。

まず「カインズ」のカードですが、こちらはSMBCグループのセディナと提携しているもので、「カインズA.G.P.カード」を選択することでカインズ全店で収穫払が使えるようになります。

一方の「アグリカード」も同様に収穫期払い制度として、カード利用金額を最大12ヶ月まで伸ばして設定することができるようになっています。