本物の農園がスマホで持てる「こっそり農遠」

「こっそり農遠」の特徴、コンセプト

スマートフォンを使った地域創生として注目をされているのが「こっそり農遠」というアプリです。
「こっそり農遠」は6次産業プラットフォームとして作られたもので、農業・水産・牧場といった一次産業をITを使ってその他の地方にいる人と結びつけるために用いられます。

まず「こっそり農遠」とはどういうものかを簡単に説明していくと、こちらはスマホアプリを通じて実際に存在している農園の区画オーナーとなることから始まります。
オーナーとなることにより、自分の持っている区画の農作物の様子をライブカメラで見ることができるようになり、その成長度合いから収穫を判断していくことが可能となるというしくみです。

収穫した作物は全国どこへもどこからでも出荷をすることができるので、自分で育てた作物を受け取るだけでなく、プレゼントとして誰かに直送するということも可能です。

このアプリの画期的なところは、ただ農園の様子をカメラで見るというだけでなく実際に農園経営に携わることができるというところです。
出荷時にそれぞれの作物をブランディングをしたり、自分の農園の知名度アップのための活動をしたりといったことができます。

そうした経営に成功をすることで出荷をする作物を商品として販売をしたりすることもできますので、趣味としてだけでなく実益も兼ねて行っていくことができます。

もともと「こっそり農遠」というしくみは長崎県雲仙市にある株式会社ヘルスターが運営する「リンダファーム」という農園と、東京のIT企業株式会社ファインシードが提携していちご農園を運営するアプリとしてスタートしました。

第二弾として高級メロンで有名な岡山県岡山市にある足守メロン農家の「柏野農園」を提携をするなど、着実に提携農園を増やしてきています。

「農業3.0」について紹介

「こっそり農遠」のような取り組みのことを「農業革命3.0(Agricultural Revolution 3.0)」というふうに呼んでいます。
これはスマートアグリとバイオテクノロジーの2つが高度に発展することで事業を密接に結びつけ、新しくインフラとして整備していく取り組みのことです。

革命という言葉からは、歴史的に起こってきた産業革命や情報革命といったものをイメージしますが、農業に関してはそれと比較して静かな取り組みとなっています。

しかしながら事業の重要度は今後ますます高まっていくことが予想されており、新たな人類にとっての食料事情を形成していく可能性を秘めています。

このプロジェクトが拡大していくことにより、これまでとは全く違った「農業都市」を形成していくことができます。
少子高齢化による農家のなり手不足などの問題が一気に解決する可能性もあることから、より多くの人に興味を持ってもらいたいところです。