米国の農場スタイル

アメリカでは広大な農場を家族で営む

日本のディズニーランド約11個分というと、想像できるでしょうか。
アメリカの農場の広さ約4000エーカーです。
アメリカ中南部のネブラスカのグレゴリー・グレヴィングさんは、この農地で大豆を育てています。

ロドニー・フラウさんは、それより広い約5000エーカーの農地で大豆、雌牛40頭、子牛300頭を育てています。
彼らの育てた大豆がアメリカンポークの資料になるのです。
アメリカンポークは日本の食卓にもよく並ぶでしょう。

彼らの暮らすアメリカ中南部のネブラスカは、肥沃な穀倉地帯として知られていまして、グレートプレーンズという大平原が州の大半を占めているのです。
グレゴリーさんは家族で農場を営んでいます。
30歳、33歳の息子や4人の孫と一緒に働いているそうです。

ロドニーさんも家族や近所の人に協力してもらいながら、広大な農地で働いています。
17歳と18歳の娘や医療関係の仕事の妻も繁盛期には協力してくれるそうで、85歳のお父様もトラクターを運転するそうです。

自然と向き合うハードな仕事でマーケティングとマネジメントが大事

アメリカの農家というと、広大な土地を沢山のスタッフで、ゆったりと耕しているような優雅な雰囲気を思い浮かべます。
しかし、実際はそんなに優雅なものではなく、ハードなのです。

日本と同じように、天候や気温に左右されるのが農家の仕事のきついところです。
そのために、休みは取りにくいというのも、日本と同じでしょう。
特に大変なのは、春と秋の繁盛期です。
朝は明け方、夜は遅くまで、18~20時間、働くのが普通ということになっているそうです。

自然と向き合っているため、自然の被害も相次いでいると言います。
ヒョウや嵐の被害にあって、収穫できなかったという事もあったそうです。
中でも2014年のヒョウの被害は今までで一番ひどかったとか。

ロドニーさんもグレゴリーさんも農家で育ちました。
自然と将来は自分も農業をと思うようになったそうです。

毎年、毎年、家族と一緒に大豆を種から育てているロドニーさんは、このように家族と一緒にできることが喜びだと言います。
種から収穫までという期間を家族といっしょに出来るのは何にも代えがたい喜びだとか。
ご自身もそのようにして、育ったからでしょう。

そのような二人に日々、ストレスに思う事を尋ねると、グレゴリーさんは「マーケティング」と答えてくれました。
どういう事かと言いますと、日々の農作業よりも、自分たちが育てた農作物をいかに、多くの人々に届けるか、考えることの方が大変だそうです。
日々の作業は、トラクター等を使うので、それほど大変ではないようです。

その他に大事なのは、マネジメントだそうです。
今や農業は愛情を込めたマネジメントで乗り切らなくてはならないと、グレゴリーさんは言います。
家族で、役割を決めてチームで動くことで、効率よく動けるというのです。
アメリカにおいて、農業で大事なのは、マーケティングとマネジメントということでしょう。