熱中症に気をつけよう

熱中症で救急搬送された人数

2020年の夏(6~9月)に全国で熱中症により救急搬送された人数は、消防庁の統計では6万4,869人でした。
年齢層別にみれば、高齢者の割合が増加しているようです。

また、救急搬送されてなくても、熱中症による体調不良者はさらに多いと考えられます。
夏場、農家作業をする際は、熱中症対策が最重要になります。

熱中症対策その1

熱中症の対策として行うこと。まずは、天気予報をチェックしましょう。
予想気温が28℃以上の場合、屋外での作業は注意が必要です。
時間ごとの気温の推移も確認しておきましょう。

また、自信の体調不良も熱中症を引き起こす可能性が高くなります。
体調が悪い時は、思い切って休養をとることも考えましょう。

熱中症対策その2

熱中症対策には、服装も重要です。
農作業では安全のため、長袖長ズボンになってしまいますが、メッシュ素材などの通気性を考えることが必要です。
通気性によって、体感温度はずいぶん変わります。

また、重ね着をすると暑くなると思われがちですが、肌着は汗の蒸発を助ける働きがあります。
吸水性や速乾性の高い肌着を着ることをオススメします。
そして、つばの大きな帽子や麦わら帽子で直射日光を避けることも忘れずにしましょう。

熱中症対策その3

小まめな休憩と水分補給が大事です。
一般人の1日の水分出納は、約2.5Lと言われています。
夏場は汗をかく分、意識して水分摂取を心がける必要があります。

水分補給を一度に大量摂取すると、かえって体内の電解質バランスを崩し、体調不良を引き起こしかねません。
私たちの身体を流れる血液は、約0.9%の食塩水と同じ浸透圧と言われています。

汗にはナトリウムが含まれており、汗をかいてナトリウムが失われた状態では、水を飲むとかえって血液のナトリウム濃度を薄めてしまいます。
ですので、身体はナトリウム濃度を下げないために、水を飲む気持ちにはなれないのです。

そして、余分な水分は尿として排泄します。
これは、自発的脱水症と呼ばれ、この状態になると体液量が回復できなくなり、運動能力の低下、体温の上昇などの熱中症の原因となります。

時間を決めて、こまめな休憩を取りましょう。
水分補給は、熱中症対策において一番効果的です。また休憩中、保冷剤をハンカチやタオルで巻いて首や顔をアイシングするのもいいでしょう。

こんな症状が出たら注意!!

作業中に自覚症状が出たら、熱中症を疑いましょう。
例えば、めまいや顔や体のほてり、こむら返りや筋肉のけいれんといったものです。
また、体のだるさや吐き気、異常に汗が止まらないといった症状が出たら要注意といえます。

夏場の作業では、昼間の作業は効率も落ちますので、極力、昼間を避けることも必要です。
早朝や夕方の時間帯が、作業に適した気温です。

熱中症になった時の対処法

こちらは具体的に、涼しい場所へ移動、衣服を脱ぐ、首元や足の付け根などをアイシングするのが効果的です。まずは、体調の不調を感じたらすぐに処置することが肝心です。
熱中症は重症化すると、命にも関わります。
不安を感じたら、すぐに救急車を呼んでください。”